車いすマークのある駐車場に駐車する健常者
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私の夫はALS(筋萎縮性側索硬化症)という病気です。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)は筋肉を動かすように指令を出す運動ニューロンが死滅し、筋肉を動かすことができなくなる病気です。
進行は早く、発症後2〜3年で歩けなくなり、5年後には人工呼吸器を装着するかどうかを考えなくてはなりません。
現在、私の夫は外出するときは車いすを使用しています。
通常、デパートや病院などで見かける自走用の車いすではなく、ヘッドレストがついている、比較的大きなサイズの車いすです。
外出するときは車いすを車に乗せ、車での外出です。
そこで重要になるのが、駐車場です。
夫を乗せる車は、ヴォクシーですが、助手席が車の車外にせり出し、車いすから乗りやすくなっている福祉車両です。
この車でないと、もう夫は外出もできません。
助手席がせり出すため、助手席のドアを全開にしなければなりません。
そのため、夫が車を乗り降りするためには車いすマークの駐車場が必要なのです。
最近では、お店や公共機関では車いすマークの駐車場があることが多く、大変助かっています。
しかし、時には車いすマークの駐車場が満車なこともあって・・・
【車いすマークの駐車場から降りてきたのは普通に歩いている中年女性だった】
つい先日、車の税金のことで、自動車税務署に行ってきました。
そこは全部で10台ほどが停まれる駐車場の中に、一つだけ車いすマークの駐車場がありました。
「よかった、停められる」と思って入庫すると、前の車がその車いすマークの駐車場に停め始めました。
まぁ、その駐車場を利用しようとしているひとが複数重なることもあります。
仕方なく、路上駐車して夫と車いすだけ降ろしてから、一般の駐車場に入れようと動き出した時です。
その車いす駐車場に停めた車から、中年の女性が降りてきました。
残念なことに・・・健常者でした。
私は降りてきた方が、健常者だったことを確認したので、「車椅子なので、ここしか停められないので、移動してもらえますか?」とお願いしました。
私の車には、車いす利用者が同乗していることを表す車いすマークが張られています。
それを見て、「今どかしますから」と、その女性は一般駐車場に移動してくれました。
どうして、一般の駐車場は他にいくつも空いているのに、わざわざ唯一の車いすマークの駐車場に停めるのでしょうか?
高齢者なら停めてもよいと理解して、停めたのか、いや、高齢者のマークは車に貼られていなかったし、降りてきた女性の雰囲気もまだ60歳前後じゃないかと思いました。
おそらく、その後一般駐車場に停めた車の様子から、車庫入れが得意ではないようです。
もしかしたら、車いすマークの駐車場は車庫幅も広くとられているので、停めやすかったのかもしれません。
【車いすマークの駐車場とは?】
最近、公共のお店などで常設されるようになった車いすマークの駐車場。
この車いすのマークの正式名称は「国際シンボルマーク」といいます。
このマークは1969年に国際リハビリテーション協会によって制定されました。
全世界で使用されています。
この国際シンボルマークのある駐車場は『思いやり駐車場』や『パーキングパーミッド』などと呼ばれています。
【思いやり駐車場、パーキングパーミッドと一般的な駐車場との違いは?】
思いやり駐車場、パーキングパーミッドは普通の駐車場に比べ、とても幅が広く作られています。
また、入り口にも近い場所に設置されています。
一般的な駐車場のサイズは幅3m×長さ5.5m前後となっています。
それに対し、思いやり駐車場、パーキングパーミッドのサイズは幅3.5m以上となっています。
また、思いやり駐車場、パーキングパーミッドは入り口付近に設置され、そのパーキングパーミッドがある場所も標識や色を付けるなどをして、分かりやすく表示されています。
【思いやり駐車場、パーキングパーミッドをしようできるのは誰?】
思いやり駐車場、パーキングパーミッドをだれが使えて、だれが使ってはいけないと法律で定まってはいません。
それぞれの駐車場の管理者の判断のよるところ、また、駐車場を利用する人のモラルによるところが大きいようです。
しかし最近では思いやり駐車場を利用できる許可証を発行する自治体も多くあります。
思いやり駐車場、パーキングパーミッドに停めた時には車内に許可証を掲示します。
【思いやり駐車場、パーキングパーミッドの今後の課題】
やはり、この思いやり駐車場、パーキングパーミッドを利用したいと思っている人が確実に利用できる環境をつくることではないでしょうか?
例えば、大きなショッピングモールではどうしても思いやり駐車場、パーキングパーミッドが足りないことがあります。
また、本来利用するべきではない健常者が利用してしまうことで、本当に利用したい人が使えないという状況もあります。
また、見た目には健常者に見えてしまうが、本当は思いやり駐車場、パーキングパーミッドを必要としている人であることもあります。
思いやり駐車場、パーキングパーミッドを利用できる許可証の発行と掲示が定着することでだれが駐車しているのかが分かりやすくなるのではないでしょうか。